自分の強みを言語化したい。もやもやを言葉にする方法とは(ライター白根さんの解説)

なんとなくもやもやするけれど、そもそも何に対してもやもやしているのか分からない人へ。自分の考えを言語化することで、もやもやを解決できます。自分の強みを伝えるためにも言語化のスキルを身に付けておくことがおすすめです。

今回のはライターの二人にそれぞれの視点から「自分の強みを言語化したい。もやもやを言葉にする方法」を解説していただくことにしました。こちらでは、ライターの白根さんが詳しく説明しますので、どうぞ最後までお読みください。

もやもやを言語化する方法をご紹介します

そもそも言語化とはどういうこと?

言語化とは、「感情や直感的なものを言葉にして表現すること」です。ビジネスシーンなどにおいて使う場合は、「自分の考えなどを整理してまとめ、言葉にして伝えること」になります。ただ単に言葉にするだけでなく、自分が思い描いているイメージを相手に分かりやすく伝えることです。言語化するにあたって大切なのは、どう伝えるかではなく、「何を」伝えるか。相手に分かりやすく伝えるためには、伝えたい内容を明確にしておくことが必要です。

もやもやを言語化できない原因は?

もやもやを言語化できないのは、どのような理由からなのでしょうか。原因を3つ挙げて解説します。

インプットが足りない

言語化できない理由の1つに、インプットが足りていないことが考えられます。インプットが足りないと、言語化するための情報を十分に得られません。言葉で表現するための語彙力も不足してしまいます。インプットには、読書や人との会話、映画鑑賞などさまざまな方法があります。言語化が苦手な人は、まず読書などによってインプットの量を増やしてみるのがおすすめです。

物事を深く掘り下げない

言語化が苦手な人は、物事の捉え方が大雑把だったり抽象化していたりすることがあります。抽象化とは、犬・猫・猿を「動物」とひとくくりにするように、物事を概念でまとめて捉えることです。「もやもや」も、「仕事がつらい」「苦手な人がいる」などのマイナスな感情がひとまとめになっているのかもしれません。「もやもや」に抽象化された気持ちを掘り下げていくことで、言語化しやすくなるでしょう。

マインドブロックされている

マインドブロックとは、「できない」「無理だ」と自分の中でリミッターをかけてしまうことです。自分は言語化するのが苦手、できないと思い込んでしまうと、そこで行動がストップしてしまいます。考えを伝えようとしたのに失敗してしまった、そもそも自分の気持ちを表現できない環境にいたなどの経験から、言語化に苦手意識を持ってしまっている人もいるでしょう。マインドブロックを外すには、苦手なものに対しても、「自分はできる」というポジティブな考えを持つことが大事です。

マインドブロックを外すには、ポジティブな考えを持つことが大事です。

もやもやを言語化する方法

「もやもやを言語化する」とは、もやもやの理由を明確にするということです。どのような方法で言語化できるのか、ステップに分けて解説します。

STEP1.もやもやすることを書き出してみる

まずもやもやすることを1枚ずつ紙に書き出してみましょう。もやもやの原因がいくつもあるときは、紙を何枚使っても構いません。1枚の紙に1つずつ書き出していくと後のステップで集中して考えられます。「もやもや」とは、そもそも言語化されていない感情なので、思い浮かんだことがあれば何でも書き出してみるのがポイントです。

STEP2.深掘りしていく

次に、書き出したことについて1つずつ掘り下げて考えていきます。書いたことから関連して頭に浮かんだ言葉があれば、どんどん書き出していきましょう。何も思いつかないときは、「なぜこれがもやもやするのか」「どうすればもやもやが解消するのか」といった問いかけをしてみるのもよい方法です。

STEP3.考えの根拠まで書き出していく

「なぜ」の問いかけに対して出した答えの理由まで、深く掘り下げてみましょう。例えば「なぜ自分の行動にもやもやするのか」に対して、「一歩が踏み出せないから」という答えが出たら、さらに「なぜ踏み出せないのか」などのように考えていきます。このように考えを深く掘り下げていくことで、もやもやする本当の理由に行き着けるのです。

「なぜ」の問いかけに対して出した答えの理由まで、深く掘り下げ書き出すことで言語化ができます

もやもやを言語化するスキルを磨くには?

言語化のスキルを磨くために、特別な訓練は必要ありません。毎日の生活に取り入れられるトレーニング方法を3つ紹介します。

日記を書く習慣をつける

日記を書く習慣をつけてみるのがおすすめです。その日の出来事を記録するだけでなく、感想なども書いておくと自分の考えを言葉にする習慣がつきます。出来事=インプット、書く=アウトプットのトレーニングにもなります。SNSやブログなどを活用すると、人に伝えることを意識した文章を書く訓練にもなるでしょう。

感じたことをメモする

もやもやと感じたことを、その都度メモしておくのも効果的です。メモに書き出すと、自分の気持ちや感情を客観的に見ることができます。その瞬間は難しくても、後からメモを見ながら「なぜもやもやしたのか」と考えていくことも大切です。何度か繰り返していくうちに、自分はどんなことにもやもやするのかが分かってくるようになります。

人と話をする

文章を書くのが苦手な人は、家族や友人などと話をするのもよいでしょう。言いたいことを論理的に伝えるというアウトプットのトレーニングになります。例えば、見た映画や読んだ本の感想を話してみるのもおすすめです。また、誰かに話を聞いてもらっているうちに、もやもやした考えがまとまってくることもあります。

まとめ

もやもやを言語化すると、解決方法も見つかりやすくなります。言語化が苦手という人は、今回ご紹介した方法を試してみてはいかがでしょうか。1人でもやもやを解決できないときは、コーチングを受けてみるのもおすすめです。コーチとの対話を通じて、言語化できない自分の気持ちに気付けます。コーチングサーチでは、さまざまな悩みの解決をサポートするコーチングを提供しているので、ぜひチェックしてみてください。

この記事を書いたのは

白根理恵

フリーライター。一般企業で営業アシスタントとして20年勤務した後、通信制大学でメンタルヘルスや心理マネジメントを学び直し、ライターへ転向。現在は、コーチングについて学びながら、教育やリーダー育成プログラムなどについての記事を執筆中。